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インフォームド・コンセント

説明と差込…じゃなくて同意


●医師からの説明を聞く
 病状や手術について、折りに触れて医師から説明があります。人によっては、自分で医学生に教えるように詳しく説明してくれうることもありますし、ちょっと物足りないような説明のときもあるでしょう。
 医師も忙しそうなので、難しい医療用語がわからなくてもいちいち聞き返しにくいこともあります。本来は、「患者の立場」として十分に理解することが、患者である子どもと家族の安心を生み、医療もよい結果を生むことになるでしょう。
 なんて奇麗事を言ってますが、現実は難しいことをいろいろ言われて、わかんないし心配だし、ってこともあるかもしれません。    ☆日本小児外科学会:小児がより良い外科医療を受けるために   
●冷静に話を聞くなんて...
 医師にとって、患者の入院も手術も日常の出来事ですが、患者にとっては入院も手術も大事件です。そんなときに冷静に話を聞いてちゃんと理解して納得するなんてことは、神業です。冷静に見えていても、実は慌ててしまっていて、何を聞いたか忘れているなんで事だって有るんです。
 メモはぜひ用意しましょう。医師が書いてくれた資料のコピーを渡されることもありますが、自分でメモもしましょう。話を聞くときにも必要ですが、日ごろから疑問に思ったことはメモに取り、医師や看護婦と話ができる機会は最大限利用しましょう。これは、医師や病院のあら捜しでは有りません。親の安心、もちろん子どもの回復に必要な情報ですから、遠慮なく(穏便に)聞きましょう。
 というわけで、ちゃんとメモを取らなかったり用意しなかったことで、後悔してしまった私の反省点なのです。   
●麻酔のこと
 どんなに簡単な手術や検査でも、子どもの場合は麻酔が使われることが多くあります。じっとしていろといっても無理ですからね。ですから、大人なら局所麻酔ですむことでも、全身麻酔になる場合もあります。
 麻酔には、手術自体とは別に危険があります。そのことについて医師から詳しい説明があることでしょう。不安になる危険性の話ですが、手術をうまく行うためには必要なことです。納得のいく説明を受けましょう。
 麻酔にも関連しますが、手術前に絶食や絶飲があることがあります。これは、子どもを泣かせる原因となって辛いことなのですが、命に関わることですから絶対に守りましょう。もう一つお願い!、付き添い入院の時には、絶食・絶飲中のお子さんに見えるところで食べたり飲んだりするのは、気をつけましょう。      ☆まほうの病院まほう科のページ
☆麻酔科医 森 隆比古(もり たかひこ)の頁
  
●お子さんの予習(プレパレーション)の提案
 病院というところは、子どもにとって楽しい場所であることは滅多にありません。「痛い・怖い」の連続です。この「痛い・怖い」は治療のためには必要なことですが、これができるだけ少なくてすむための工夫が、『プレパレーション』ということです。
 海外では、チャイルドライフスペシャリストという入院中の子どもを世話する人がいるんですが、日本にはほとんど居ない(2・3人はいるらしんですけど)ので、看護婦さんかママやパパはしてあげることになります。看護婦さんは「痛い・怖い」の張本人ですから、出来たらママの方が子どもが安心できるかな。ただ、ママやパパが子どもにとって「痛い・怖い」をする医療という敵側の立場にならないように、十分気をつけてあげてくださいね。(例。「○○だって、お医者さんが言っていたよ」とか)
  1. 入院の準備をいっしょにしよう

  2. 入院のときに持っていく、お着替えやおもちゃ、タオルや歯ブラシを、ママやパパと一緒に準備しましょう。 旅行とは違うけど、ちょっとわくわくできるかも。
  3. 絵本を読もう、病院ごっこをしよう

  4. 未知の入院、それを知るために絵本やおもちゃを使ってみましょう。絵本やおもちゃで入院を疑似体験することで、子供なり入院を受け止めるきっかけになるでしょう。また、入院中にも絵本の登場人物が同じ経験をしていることで、安心できることもあります。
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  5. 検査、手術に使う道具を見せてもらったり、触らせてもらおう。

  6. 看護婦さんに、針の無い注射とか、麻酔のマスクとか、アルコール綿とかを借りて、見た目や臭いに慣れておこう。(といっても簡単に慣れないけどね)
    また全身麻酔で意識の無いときに行われる処置や手術について説明する必要はありません。怖いだけだもんね。
     
  7. 人形に疑似体験させてみよう

  8. 持ち物の人形ではなくて、プレールームや新しい人形に、医療行為を疑似体験させたり、子どもにやらせてみよう。※プレイツール

  9. 子ども自身がどう思っているか、とことん聞いてみよう

  10. 「痛い・怖い」をどう考えているかとか、治りたい気持ちとかを、聞いてあげてください。ママやパパも、子どもがどう受け止めているかということを、しっかりわかってあげてくださいね。
  11. 反応があんまり無いお子さんでも、ちゃんと教えてあげて

  12. 乳児だとか、意識がはっきりしない症状のお子さんの場合も、ちゃんと教えてあげて。目の前にいるのは、あなたの立派な家族です。自身を持って、誰が冷たい目で見ようと、心をもって接することはとっても大事なこと!そうすることが、親としての自信になりますよ。
  13. きょうだいやお友達、親戚にも

  14. 必要な場合は、病気の子どもの状態を、きょうだいやお友達、おじいちゃんおばあちゃんにも、教えてあげてください。応援してくれる人たちが、精神的に落ち着いてくれることは、病気のお子さんのためにもなりますよ。
 ところで、このプレパレーションという考え方は、まだまだ実際の医療現場では認められていないことです。医療者への理解を得ることが必要となるでしょう。   
●意思の疎通
 インフォームドコンセントとは、基本的には医療者のためにあるものです。後でトラブルを起こさないためのものです。患者に必要なものは、医療の知識ではありません。訴訟のない医療でもありません。
 お医者さんやその他のスタッフがどういう方針で医療を行っているか、どういう気持ちでいるかをわかることが、看護する家族には必要です。意外と、患者のほうが医療者の気持ちを考えるということは、あまりありません。でも、こちらの気持ちを言うためには、相手の気持ちをわからないと言いにくいものです。   
●時間と場所
 医療者は、多くの場合、チームで仕事をしていてミーティングで患者のお子さんのことも、ママのこと、その他のことも情報を共有しています。直接病室で話しただけでは、医療チームの意見がちゃんと聞けないことも多くあるようです。そのために、病室で片手間に話を聞くのではなく、時間と場所を作って、医療者と話をする機会があることでしょう。   
    9/25/2008